集客のコツは「今いる生徒に全力を注ぐこと」以外にない【個人塾経営にっき】

GWの時、塾に一本の電話がありました。
このホームページを見て連絡してくれた個人塾の塾長からのものでした。
「生徒数が増えてすごいですね、うちは芳しくありません」というような内容でした。

田舎にある個人塾同士、お互い頑張りましょうと言って電話を終えました。

また、先日こんなチラシが塾に届きました。

なんだか浅はかなチラシですが、集客に関する塾長の不安を煽っているチラシです。
ツイッターにあげていた方がいましたので、使用の許可をいただきました。
(私の元にも届いたのですが、すぐに捨ててしまって写真を撮っていませんでした)

「集客」が塾を経営していく上で、非常に大きなウェイトを占めることは間違いありません。

ありがたいことに、私の塾には現在30人の生徒が通ってきてくれていて、なんとか黒字での経営ができています。
30人という人数はそこまで多いものではありませんから、まだまだ努力しないといけません。

でも、順調に生徒数が伸びてきているので、頑張る気力も湧いてきます。

今日は、自分の立場も顧みず、「集客に必要なもの」ってなんだろうということを考察してみたいと思います。

どうせ狙い通りの集客なんて無理

狙い通りの集客なんて無理!って書くと、考えることを諦めたチンパンジー的な発想に感じるかもしれません。
付け加えますと、

(考えるだけ考えて、大まかな数字や、最低限の集客数を予測することはできたとしても、最終的には)狙い通りの集客なんて無理!

だって、不確定要素がめちゃめちゃ多いですもん。
平均所得を調べていたとしても、実はデータ上より少なかったとか、ライバル店ができたりとか、地元にスポーツ少年団ができて夜練をガンガンやってるとか、近くの学校が塾に否定的だったりとか。

始めてみないと分からないことってたくさんあるんです。
一流の大企業になれば、会社の持つノウハウがすごくて、集客数の予想がかなり正確に出るかもしれませんが、それでも外すことはあります。

だって、集客人数が完璧に予測できれば、世の中に出てくる事業はことごとく成功しているはずじゃん。
しかも、時代は移り変わりますから、開業当初は良くても、だんだん流行らなくなっていくことは十分あり得ます。

外的要因には働きかけようと思っても、そう簡単ではないことが多いんです。
地域の方々にいくら呼びかけたとしても、怪しい奴にしか映らないこともしばしばです。

つまり、外のことなんて、個人にはどうしようもないんです。
言葉だけは、人は動かせません。

大切なのは「今いる生徒に全力を注ぐこと」

外のことには作用できないと先ほど書きましたが、作用できるものがあります。
それは、「自分自身」と「在籍する生徒」です。

在籍する生徒には、自分の実力を存分に発揮できます。
外にいる子供たちに対してそれは絶対に行えません。

そして、「在籍する生徒」というのは塾の「内」と「外」を行き来する存在です。
自分自身は完全に塾の「内側」です。
在籍していない生徒は完全な「外側」です。
「在籍する生徒」はその中間にあって、貴重な存在なんです。

「今いる生徒に全力を注ぐこと」というと、まるで綺麗事のお花畑のように感じますが、実は「外側」に働きかけるための最初の一歩なんです。

だから予習も全力でやるし、気合を入れて授業に望むことは本当に重要なんです。

でも、こんな当たり前のことを、私より何倍も優秀な人間ができていないんです。
それはなぜなのかを次に考えてみます。

個人塾は目先の数字に惑わされちゃいけない

塾というのはいつも「数字」を求められます。
4月までに在籍数〇〇人!とか、売り上げ〇〇万!みたいな。

特に大手塾だと顕著だと思いますが、個人塾でもつい陥りがちです。

大手塾は仕方ない側面もあります。
巨大な組織を前進させるには大きなエネルギーが必要です。
授業をしない管理者の立場の人間は、「部下に数字を取らせること」が仕事ですからね。

つまり「増やす」ことに注力せざるを得ないんです。
しかも期限付きで。

だから、対外的な作用をたくさんすることになります。
新しい生徒が来たら、そっちに注力することになるし、誰でも入塾させていくスタイルになってしまいます。
目先の数字を追いかけることになってしまうんですよね。

そうなると「今いる生徒に全力を注ぐ」ができません。

実は個人塾の強みって、そういう目先の数字にとらわれる必要がないところだったりします。
長期的に見てじっくり生徒と向き合うことができるし、実際に結果も出せるということです。

目先の在籍数に一喜一憂することは、自らその強みを手放すことになります。
すごくもったいないことです。

「今いる生徒に全力を注ぐ」ってなんだ?

塾の業務を大きく分けると

対外的な業務

宣伝広告、外装、看板、ホームページなど

対内的な業務

授業、面談、テスト対策など

のように分けられます。

「今いる生徒に全力を注ぐ」というのは、「対内的な業務」に力を入れることです。
すぐに数字となって見えるところではないため、おろそかになりがちなのですが、入試結果や成績上昇という結果をしっかり提供することで、結果的には生徒が集まるでしょう。

塾にあるリソースは限られています。
どちらにどのくらい配分するかを慎重に考えなければいけません。

特に個人塾の場合は注意が必要です。
「生徒が集まらない」と思ったら一番最初にやるべきなのは、「今いる生徒に全力を注ぐ」ことです。
長期的にリソースを投資することができるのは個人塾の強みなので、積極的に行って、大手塾との差別化を計りましょう。

また、現在やっている業務が「対内的な業務」なのか「対外的な業務」なのかを意識することも大切です。
「対外的な業務」が多くなりすぎているときは注意が必要かもしれません。

出入りの激しい塾にならない

大手塾は生徒の入塾・退塾が非常に激しいところが多いです。
本来は、生徒の退塾が減れば自然と塾は大きくなっていきます。
しかし、少子化前に始まった拡大を、少子化が始まっても維持しようと思うと、当然無理が生じます。

単価が上がったり、無理な勧誘が増えたります。
いくらうまく入塾につなげても、内部の充実がなければ顧客は離れていきます。
「月に15人が入塾して、13人が辞めていきます」ではお話になりません。

集客に裂いたリソースは15人分なのに、増えたのは2人ということですから。

対外的な業務である「宣伝広告」にはどうしても資金、人、両面でリソースを裂く必要があるので、これでは無駄が大きいです。

入塾が少なくても、退塾がほとんどでない状態が続けば、地道に生徒は増えていきます。

集客の核心は内部充実にあるんです。

もちろんバランスは大事

対外的な業務は大事なものです。
内部・外部のどちらも充実して、初めて生徒は集まると思います。
ただ、そのバランスを見極めなくてはいけません。

例えば、冒頭のブロードバンド予備校のチラシなんかは、まさに「対外的なものを鍛えましょう」みたいなチラシですよね。
お客さんに「どう見えるか」を磨きませんか?というようなチラシです。

でも実際、どんなによく見えたとことで、入ってみたら全然ダメでは困ります。

また、どんなに中身が充実していたとしても、それを顧客に分かりやすく伝えないと、内部に裂いたリソースを回収できなくなってしまいます。

結局はバランスが大事というなんとも当たり前な結論ですが、「対外的な業務」のせいで生徒が集まっていないと考えている場合、一歩立ち止まって、外部にリソースを裂く前に、内部にリソースを裂けているかを考えるべきだということです。

内側→外側の順番で豊かにしていきましょう。

まとめ

なんか、偉そうに書いてしまいました。
まだまだ私自身も成長しなければならないことがたくさんあります。

顧客にしっかり満足してもらえるように、バランスのとれた業務を行っていきたいですね。

塾の皆様、頑張りましょう!

ではまた!