「入学してから苦労するかも」という予測に意味はない!【個人塾経営にっき】

受験が近くなってくると、今まで漠然としていた志望校をはっきり決める必要が出てきます。
自分の内申点や成績と相談し、親や先生の話を聞いて少しずつ志望校を絞り込んでいくのですが、その中で

「ギリギリで入学しても入ってから苦労するんだから、一個下の学校に行ったほうがいいよ」

というアドバイスを受けることがあるようです。
自分自身の体験なのか、誰かから聞いた噂なのかわかりませんが、私はこの考えに賛同することができません。

志望校を下げるのが悪いと言っているのではありません。
変な理由つけて納得したふりして、自分を騙すのやめなさいってことです。

今日はこのことについて、私の考えを書いてみたいと思います。

合格できたのについていけない?

受験は、誰かと争って合格を勝ち取るものです。
合格したなら誰かに勝ったということです。
学力検査なら、入学に足る学力を身につけた生徒が合格することになります。

そりゃトップ合格の子供と、最下位合格の生徒で学力の差はあります。
でも少なくとも合格できる学力は持っているということです。
それに学校は、在籍生徒の最上位に合わせて授業するわけではありません。

1位を取るのは難しいかもしれないし、最初は大変かもしれないけど、それは努力でカバーすればいい。
努力でなんともならないレベルで勉強できないなら、そもそも合格してないよ。

それに、合格できる実力があるのにあえて一つ下の学校に入学する人は、私の経験上ほとんどいません。
だって第一志望を目指して必死になっていれば、入学した後だって頑張れるはずですから。

未来のことはどうせわからない

未来のことはどうせわかりません。
志望校を一個下げて入学しても、自分に合わなくて不登校になるかもしれない。
逆にめちゃめちゃ良くて成績がすごく上がるかもしれない。
未来を予想しようとしたって無理なんです。
だから、「今」できることに注力することが大事です。

受験生にとって大事なのは「今」の勉強です。
どうせ不確定な未来に「落ちこぼれるかもしれない」からと言って、それは「今」の勉強の手を休める理由にはなりません。

大事なのは「入学してから苦労するかも」という、どうせ不確定な予想をすることではなく、入ってからも通用するように努力をすることです。

そういう「今」を積み重ねてしか、未来にはたどり着けません。

目標に一番近い環境に身をおけ!

人間は環境に大きく左右されます。
環境なんて関係ない!甘えだ!という主張があることも知っていますが、これはデータで裏付けられた事実です。
成績の高いクラスにいる子供と、成績が同じくらいのクラスにいる子供とでは、成績の上がり方に違いがあることが、統計学的に裏付られています。
例外があるのはわかりますが、それを一般化して議論してはいけません。

成長の近道は、自分よりもレベルの高い環境に身を置くことなんです。

レベルを一個下げて進学して、自分より勉強しない環境に身を置いても、自分のペースで頑張ることができる人間は多くありません。

私は目標が高くありません!っていう人は、そもそも「合格してもついていけない」なんて悩みを持つこと自体ありません。
そういう悩みを持つということは、卒業後の進路に何か目標を持っているということだと思います。

もし学力的成長の先に目標があるなら、低いところで高みを目指すなんて難しいことをしてはいけません。
高いところで高みを目指した方が効率的です。

結局は言い訳なんじゃないか?

人間どうしてもプライドが邪魔をすることがあります。

何かがうまくいかない時、それと向き合うのが怖い瞬間ってありますよね。
自分の能力の低さや性格の悪さと真正面から対峙しないといけませんから。
そうすると、プライドが傷つきます。

私が大学入試で、第一志望に落ちて私立の大学に通った時はプライドばかり高いクソ野郎でした。

「まあ、もっと早く勉強していれば合格してたし?」
「俺はセンター利用で合格してるから、レベル違うし?」

って感じです。
人と比べてばかりで、自分の内面に全然向き合っていませんでした。

今になって振り返れば、本当クソクソクソ野郎です笑
過去に戻れたら説教くれてやります。

私の周りにも、そういう人間がいました。
自分がいかに不遇で、第一志望ではない大学に入学してしまったかを自慢しているんです。
「早稲田には合格したんだけど、蹴ってこっちに入学した」なんていう、もう完全に現実見えていない奴もいました。
そうやってプライド守りながら、時に自分に嘘をついて生きるのは本当に疲れます。

もし第一志望を下げるなら、「今の力では足りない」とはっきり認めて、現実の自分と向き合って決めるべきです。

「あえて」第一志望は受けませんでした、なんていう言い訳を生徒がしていたら、私はそれを看過することはできません。
私の塾では、先生に対する誤魔化しも、自分に対する誤魔化しも、許さないと決めています。

まとめ

そんな感じで、第一志望が揺るぎがちなこの時期、「志望校を下げるなら下げる自分と向き合った方がいいよ」という意思のもと書いてみました。
私は「お為ごかし」が大っ嫌いなんです。
「お為ごかし」とは「相手のためを装って、実は自分の利益を図ること」です。
受験校の決定となると、「親のため」「先生のため」と相手のためだと装って、自分の責任から逃避しようとする子供もいます。
しかもそれって無自覚に行われていることが多い気がします。

世の中の「お為ごかし」も無自覚なことが多いんですよね。
大人にも、そんな人間いっぱいいます。

未来の不確実性を隠れ蓑にして、それらしい理屈を見つけ、自分の弱さから目を背けていたら成長はありません。
「お為ごかし」と同一直線上にこの問題はあるような気がするんですよね。

自分も気をつけないといけないと思いました。
いつのまにか「お為ごかし」が顔を出す時があるんですよね。

ではまた!